真剣刀法では、畳表を筒状に丸めて水に浸したものを真剣を使って実際に斬る練習をします。
この練習を通じて、居合の稽古で行っている自分の技がきちんとできているかを確認することができます。
当道場では、1本を敵に見立てた「一人の敵」に始まり、「二人の敵」「三人の敵」「四人の敵」があり、それぞれどのような斬り方を
組合せるかは各自に任されます。なるべく無駄な動きがなく、敵に隙を見せない姿勢が求められます。複数になれば当然全員を視野に入れて
全ての技をこなす必要があります。
また、当道場では真心流二刀流もあり、二刀流の試斬りの練習も行います。左右に1本ずつ刀を持ち、お互いが決して触れ合うことがないように
振らなければ刃がこぼれてしまいます。また、利き腕でないほうの片手で刀を振ることはそうたやすいことではありません。きちんと腹の力を
使い、それぞれの刀がどこの空間に在るのか、把握しながら行うことになります。
真剣刀法は「切れれば善い」というものではありません。斬るものの硬さやその時の体調、刀の状態等によって出来不出来が必ずあります。
軽く斬れる波が来たとはずんでいるといつしか斬れない波も来ます。門人は「不安との戦い」とよく言います。さまざまなコンディションを
コントロールして常に同じ状態を保つことはとても大変なことです。
ここでは日々の稽古の成果を随時発信していきたいと思います。